Tolligence 1. バーチャルポートフォリオの運用を通じたカーボンクレジット戦略支援
業種：金融機関
支援期間：2024年9月〜2025年2月（6か月間）
背景と課題
クライアントは、2030年までのScope1・2排出量50%削減目標を掲げており、自社努力のみでは達成が難しいと考えていました。特に中期的な排出枠の確保とコスト最適化が急務として検討課題でした。しかし、カーボンクレジットの選定や調達・運用戦略についてはノウハウが不足しており、信頼性のある判断基準とデータに基づいた意思決定プロセスの構築が必要でした。
支援内容
当社がご支援した内容は次の通りです。
- 独自データベースを活用したクレジット評価
国内外のボランタリークレジット（VCM）を対象に、プロジェクトの種類、地域、追加性、認証基準等を評価軸としたスコアリングを実施。 - バーチャルポートフォリオの構築とシミュレーション
複数のクレジットを組み合わせ、リスク・コスト・インパクトのバランスを考慮した仮想ポートフォリオを構築。炭素価格の変動や将来的なレピュテーションリスクも踏まえたシナリオ分析を実施。 - 調達方針・社内合意形成の支援
ESG部門と経営層向けに、提案ポートフォリオの環境・経済的インパクトを可視化した資料を提供。社内稟議通過に向けた説明サポートも実施。
サービスについては、カーボンクレジット活用支援のトリジェンスDBをご覧ください。
成果
- 投資対効果の高いポートフォリオを通じて、300t-CO₂相当の高品質クレジットを確保
- 社内でのカーボンクレジット戦略の理解が進み、翌年度以降のカーボンクレジット活用戦略が明確化
- 同業他社との差別化要素として、ESGレポートでの開示方針を策定
クライアントの声
「単なる購入代行ではなく、投資的視点と戦略性を持った支援により、意思決定の精度が大きく向上しました。今後も継続的にアドバイスをお願いしたいと考えています。」