3. 製造業におけるCO₂削減計画策定支援

背景と課題

クライアントは、2030年に向けたGHG排出量の50%以上削減を中期目標として掲げていましたが、工場ごとに排出構造や制約条件が異なり、Scope1(燃料燃焼)・Scope2(購入電力)の両面を一体で捉えた実行性の高い削減計画の策定が課題となっていました。

特に、ボイラーの燃料転換や電動化、再エネ導入など、技術選定とコスト評価を社内で行うには限界があり、「何から着手すべきか」を明確にしたいというニーズがありました。

支援内容

当社は、独自のCO₂削減施策データベースを活用し、現場の実情に合致した削減方策の抽出・評価を行いました。

主な支援内容:

  • CO₂排出実態の可視化(Scope1+2)
    エネルギー使用量を拠点・用途別に分類し、排出源を定量的に把握。空調・熱源・動力・照明などの主要設備別にCO₂排出量を算出。
  • データベースを活用した施策抽出と適用評価
    排出構造に応じて、独自DBから対象業種・用途にマッチする候補施策を自動抽出。
    例: ガス焚きボイラーから高温ヒートポンプへの転換、コンプレッサーのインバーター型制御+漏れ対策
  • 中期ロードマップの作成と社内展開支援
    経営層と現場の両視点から実行可能な導入スケジュールを立案し、2025〜2030年にかけて段階的に取り組むためのフェーズ別実行計画を提示。社内説明用資料も併せて提供。

詳細は脱炭素ロードマップ策定サービス「ゼロサク」をご覧ください。

成果

  • 一部施策は補助金採択へ進み、2026年度からの導入を予定
  • 18の施策を組み合わせた2030年時点の削減計画を確定(削減率53%)
クライアントの声

「業界全体の知見を踏まえた提案があり、CO2削減・コスト削減に向けた“打ち手のリスト”として非常に実務的でした。費用対効果も定量的に示してくれたので、優先順位がつけやすくなりました。設備部門も前向きに動き出しています。」

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